Core Web Vitals
要約
Googleがページ体験の品質を測定する3つの指標(LCP、INP、CLS)。ランキングシグナルの10〜15%を占め、ユーザー体験とSEOの両方に影響する
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)とは、Google がページ体験(Page Experience)の品質を評価するために定めた 3 つの主要パフォーマンス指標です。LCP(Largest Contentful Paint / 読み込み速度)、INP(Interaction to Next Paint / インタラクティビティ)、CLS(Cumulative Layout Shift / 視覚的安定性)で構成されており、2021 年の Page Experience Update から Google のランキング要因に組み込まれています。
2025 年の業界調査では、Core Web Vitals はランキングシグナルの約 10〜15% を占めると推定されています。コンテンツの関連性や E-E-A-T が依然として支配的な要因ですが、品質が同等のページ間では Core Web Vitals がタイブレーカーとして順位を左右します。全 3 指標を「Good」に改善することで、コンバージョン率が最大 25% 向上した事例も報告されています。
3 つの指標とその基準値
Core Web Vitals を構成する 3 つの指標には、それぞれ明確な合格基準が設定されています。ページ訪問の 75% 以上が各指標で「Good」閾値を満たすことが求められます。
| 指標 | 測定対象 | Good | Needs Improvement | Poor |
|---|---|---|---|---|
| LCP | 最大コンテンツの表示完了時間 | 2.5 秒以内 | 2.5 秒 - 4.0 秒 | 4.0 秒超 |
| INP | インタラクション応答時間 | 200ms 以内 | 200ms - 500ms | 500ms 超 |
| CLS | レイアウトの視覚的安定性 | 0.1 未満 | 0.1 - 0.25 | 0.25 超 |
2026 年時点で全 Web サイトの約 47% のみが全 3 指標で「Good」を達成しています。つまり Core Web Vitals の最適化は、今なお競合との差別化要因として有効です。
LCP の最適化
LCP は、ビューポート内で最も大きなコンテンツ要素(画像、動画のポスター、テキストブロック等)が表示されるまでの時間を測定します。ユーザーが「ページが読み込まれた」と感じるタイミングに最も近い指標です。
LCP の改善は、主に以下の 4 つのボトルネックに対処することで実現します。
| ボトルネック | LCP への影響 | 対策 |
|---|---|---|
| サーバー応答時間(TTFB) | LCP の起点が遅延する | CDN 導入、TTFB を 200ms 以下に改善 |
| リソース読み込み遅延 | 画像やフォントの取得が遅い | preload 属性、fetchpriority="high" の活用 |
| レンダーブロッキング | CSS/JS が描画を阻害する | Critical CSS のインライン化、JS の defer 読み込み |
| クライアントサイドレンダリング | JS 実行完了まで待機 | SSR/SSG の導入 |
LCP 要素となる画像には fetchpriority="high" を設定し、WebP や AVIF などの次世代フォーマットを使用します。LCP 画像に loading="lazy" を設定してしまうのは、よくある間違いの一つです。
INP の最適化
INP(Interaction to Next Paint)は、2024 年 3 月に FID(First Input Delay)を置き換えた指標です。FID が最初のインタラクションのみを測定していたのに対し、INP はページ訪問全体のすべてのインタラクション(クリック、タップ、キー入力)の応答性を測定します。
INP は以下の 3 つの構成要素の合計で計算されます。
| 構成要素 | 内容 | 改善ポイント |
|---|---|---|
| Input Delay | イベントハンドラが実行開始されるまでの遅延 | メインスレッドのブロッキングを減らす |
| Processing Time | イベントハンドラの実行時間 | 処理を分割し、UI 更新を優先する |
| Presentation Delay | 次のフレームが描画されるまでの時間 | DOM 操作の最小化、レイアウト再計算の回避 |
Long Task(50ms 超のメインスレッド占有)の特定と分割が INP 改善の中心的なアプローチです。scheduler.yield() を使ってブラウザにメインスレッドを返す手法や、重い処理を Web Worker にオフロードする方法が効果的です。
CLS の最適化
CLS(Cumulative Layout Shift)は、ページのライフサイクル中に発生する予期しないレイアウトのずれを数値化した指標です。広告の読み込みでボタンの位置がずれてユーザーが意図しない場所をクリックしてしまうような体験を防ぐことが目的です。
CLS を悪化させる主な原因と対策は以下のとおりです。
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| サイズ未指定の画像・動画 | width と height 属性を必ず指定する |
| 遅延読み込みの広告 | 広告スペースを min-height で事前に確保する |
| Web フォントの読み込み | font-display: swap とプリロードを設定する |
| 動的コンテンツの挿入 | 挿入位置のスペースを CSS で予約する |
フィールドデータとラボデータの違い
Core Web Vitals の測定には 2 種類のデータがあり、Google のランキング評価に使用されるのはフィールドデータのみです。
| 項目 | フィールドデータ | ラボデータ |
|---|---|---|
| データソース | 実ユーザーの Chrome ブラウザ | 合成テスト環境 |
| ランキング評価 | 使用される | 使用されない |
| 代表ツール | CrUX、Search Console | Lighthouse、WebPageTest |
| 集計期間 | 28 日間のローリング集計 | テスト時点のスナップショット |
| 用途 | 本番環境の実態把握 | 開発中のボトルネック特定 |
Lighthouse のスコアが良くても、実ユーザーの Core Web Vitals が悪ければランキングに悪影響が出ます。Search Console の Core Web Vitals レポートを月次で確認し、フィールドデータに基づいて改善を進めることが重要です。
Core Web Vitals の改善はコアアップデート後の順位回復にも効果的です。コンテンツ品質の改善と併せてページ体験を最適化することで、アルゴリズム変動に強いサイトを構築できます。
Core Web Vitals と SEO の関係
Core Web Vitals はSEO の施策全体の中でどのような位置づけにあるのでしょうか。Google のランキングアルゴリズムにおける重みを整理します。
| ランキング要因 | 重要度 | 説明 |
|---|---|---|
| コンテンツの関連性・品質 | 最も高い | 検索意図に合致した高品質なコンテンツ |
| 被リンクプロファイル | 高い | 信頼性の高いサイトからのリンク |
| Core Web Vitals | 中程度(10〜15%) | 同等品質のページ間でのタイブレーカー |
| その他のページ体験シグナル | 低〜中 | HTTPS、モバイル対応、インタースティシャル回避 |
Core Web Vitals の過度な追求は、コンテンツ品質への投資を減らすリスクがあります。まずはコンテンツの関連性と品質を確保した上で、Core Web Vitals を改善するというバランスが実務的なアプローチです。
Googlebot のクロールの仕組みを解説した記事では、サーバー応答速度の改善がクロールバジェットと LCP の両方に効く点を詳しく紹介しています。
spotyou での活用
spotyou は AI 記事生成とコンプライアンスチェック、SEO/AEO 最適化を一体で提供するサービスです。生成するコンテンツは構造化データに対応した設計で出力されるため、検索エンジンがコンテンツの意味を正確に理解できます。
コンテンツの品質と正確性をコンプライアンスチェック機能で担保することで、Core Web Vitals の改善だけでは得られないランキングの土台(コンテンツ品質と E-E-A-T)を構築します。テクニカル SEO とコンテンツ品質の両輪で検索パフォーマンスを高めるアプローチです。
まとめ
- Core Web Vitals は LCP、INP、CLS の 3 指標で構成され、ランキングシグナルの約 10〜15% を占める
- 2024 年 3 月に FID が INP に置き換わり、ページ全体のインタラクティビティが評価対象になった
- ランキング評価にはフィールドデータ(実ユーザーデータ)のみが使用され、Lighthouse スコアは直接影響しない
- LCP は画像最適化と TTFB 改善、INP は Long Task の分割、CLS はレイアウトスペースの事前確保が基本
- コンテンツ品質の確保を前提に、Core Web Vitals の改善を進めるバランスが重要
よくある質問
Core Web Vitalsとは何ですか?
Core Web Vitalsとは、Googleがページ体験の品質を評価するための3つの主要パフォーマンス指標です。LCP(読み込み速度)、INP(インタラクティビティ)、CLS(視覚的安定性)で構成されており、2021年からランキング要因に組み込まれています。
Core Web VitalsはSEOランキングにどの程度影響しますか?
業界調査によると、ランキングシグナルの約10〜15%を占めると推定されています。コンテンツの関連性が依然として最も重要ですが、品質が同等のページ間ではCore Web Vitalsがタイブレーカーとして順位を決定します。
FIDはなくなったのですか?
はい。2024年3月にGoogleはFID(First Input Delay)をINP(Interaction to Next Paint)に正式に置き換えました。FIDは最初のインタラクションのみ測定していましたが、INPはページ訪問全体のすべてのインタラクションの応答性を測定します。
Core Web Vitalsの合格基準は?
LCPは2.5秒以内、INPは200ms以内、CLSは0.1未満がGoodの基準です。ページ訪問の75%以上が各指標でGood閾値を満たす必要があります。全Webサイトの約47%のみが全3指標で合格しています。
Core Web Vitalsはどこで確認できますか?
Google Search ConsoleのCore Web Vitalsレポート、PageSpeed Insights、Chrome User Experience Report(CrUX)で確認できます。ランキング評価に使用されるのはフィールドデータ(実ユーザーのデータ)のみです。