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サイト移転は 301 リダイレクトと URL マッピングで評価を引き継ぐ
サイト移転 の要点
サイト移転は旧 URL から新 URL へ 301 リダイレクト + URL マッピング + Search Console 通知が標準。Google が完全切替するまで中規模サイトで数週間、大規模で数ヶ月。301 は PageRank 損失なし。旧サイトのリダイレクトは最低 1 年維持
なぜこれを学ぶか
サイト移転は SEO 担当者の最大級の責任タスクで、ミスると数ヶ月の流入損失や永久的な評価ロスにつながる。 HTTPS 化、ドメイン変更、CMS リプレイス、URL 構造刷新のいずれも「サイト移転」として扱う必要があり、公式手順を知らずに進めるとリカバリ不能になる。
メディア・EC・コーポレートサイトのリニューアル前に必ず読むべきトピック。
学ばないと起きること
| よくある事故 | 被害 |
|---|---|
| URL マッピングを作らずリニューアル → 旧 URL すべて 404 | 全被リンクの評価が消滅、流入が数ヶ月ゼロに近い状態 |
| 301 ではなく 302 を使う | 一時転送扱いで新 URL の評価が育たない |
| リダイレクトチェーンを作る(旧 → 中継 → 新) | シグナル減衰、Google が 5 ホップで追跡を諦める |
| 新サイト公開と CMS 変更と URL 構造変更を同時実施 | どれが原因で順位が動いたか分からなくなる |
| 旧サイトのリダイレクトを 1-2 ヶ月で外す | Google が新 URL に完全切替前で、評価が消える |
| 移転後すぐ「順位が落ちた」と慌てて旧 URL に戻す | 評価が二重に動いて回復が遠のく |
| Search Console「アドレス変更」を使わない | Google への移転通知が遅れ、切替に時間がかかる |
学ぶメリット
- リプレイス案件で SEO 観点の標準フローを提示できる
- HTTPS 化 / ドメイン変更 / CMS 移行を「URL 変更を伴うサイト移転」として扱える
- 一括移転 vs 段階移転の判断ができる
- 商談で「301 は PageRank 損失なし」と即答できれば技術的解像度を示せる
仕組み
サイト移転に該当するケース
公式が定義するサイト移転:
- HTTP → HTTPS への変更
- ドメイン名変更(
example.com→example.net) - 複数ドメイン / ホストの統合
- URL パス変更(
example.com/page.php?id=1→example.com/widget) - URL 拡張子変更(
page.html→page.htm)
公式推奨の 5 ステップ
- サイト移転の一般ベストプラクティスを確認、影響範囲を把握
- 新サイトを準備(CMS / コンテンツインポート / 証明書 / robots.txt)
- URL マッピングを作成(旧 URL → 新 URL の対応表)
- リダイレクトを設定して移転開始
- 旧サイトと新サイトの両方でトラフィック監視
一般ベストプラクティス
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| 段階移転 | 大規模サイトは小さく分けて移転、影響を観測しながら拡大 |
| 1 度に 1 つだけ変える | ドメイン変更 + CMS 変更 + デザイン刷新を同時にしない |
| 低トラフィック時に実施 | 季節変動・週次変動を活用、ユーザー影響を最小化 |
| 順位の一時変動を予期 | 移転中は順位が揺れる、中規模サイトで数週間 |
| Search Console を活用 | 旧サイト・新サイト両方を verify、Performance / Index Status を監視 |
| 焦らない | 完全に切替まで時間がかかる、URL ごとに段階的に動く |
URL マッピング作成
すべての旧 URL → 新 URL の対応表を作る。形式例:
旧 URL: https://oldsite.com/article/abc.html
新 URL: https://newsite.com/blog/abc
旧 URL: https://oldsite.com/products/123
新 URL: https://newsite.com/products/dress-blue
旧 URL: https://oldsite.com/about.php
新 URL: https://newsite.com/about
これをサーバー設定または mod_rewrite / NGINX rewrite で 301 リダイレクトとして実装する。
キー概念
301 リダイレクトでの PageRank 損失
公式: 301 や他の永続リダイレクトでは PageRank 損失は起きない。 過去は「リダイレクトで PageRank が一部失われる」という話があったが、現在の公式立場は損失なし。
ただし「移転完了まで時間がかかる」「一時的に順位が揺れる」のは別問題。
移転完了までの期間
| サイト規模 | 完了までの期間目安 |
|---|---|
| 小規模(数百ページ) | 1-2 週間 |
| 中規模(数千〜数万ページ) | 数週間〜2 ヶ月 |
| 大規模(数十万ページ以上) | 数ヶ月 |
完了とは「すべての URL が Google にクロールされ、新 URL に評価が引き継がれた状態」。 URL ごとに段階的に進むので、トラフィックも段階的に新 URL 側に移行する。
Search Console アドレス変更ツール
ドメイン名変更の場合のみ使えるツール(HTTPS 化や URL パス変更には使えない)
| 使えるケース | 使えないケース |
|---|---|
example.com → example.net | HTTP → HTTPS |
example.com → m.example.com | URL パス変更 |
| 複数ホストの統合 | サブドメイン配下の URL 変更 |
旧サイトと新サイトを両方 Search Console に登録した上で、旧プロパティから「アドレス変更」を実行する。
サイトマップ送信の役割
新 URL のサイトマップを Search Console に送信すると、Google が新 URL を発見・クロールするスピードが上がる。 旧 URL のサイトマップは「最終更新日が新しい」状態にしておくと、Google が再クロールを優先する。
旧サイトのリダイレクトはいつまで維持
公式推奨: 最低 1 年は維持。 Google が新 URL に完全切り替えするまでに時間がかかり、被リンクの源も古い URL を残し続けるため、早期に外すと評価がリセットされる。
可能なら永続的に維持するのがベスト。
よくある誤解
| よくある誤解 | 実際のところ | 出典 |
|---|---|---|
| 301 リダイレクトで PageRank の一部が失われる | 失われない。公式に損失なしと明言 | URL 変更を伴うサイト移転 |
| ドメイン変更すれば即日で新ドメインが評価される | 数週間〜数ヶ月かかる、URL ごとに段階的に進む | |
| 旧サイトのリダイレクトは数ヶ月で外して OK | 最低 1 年維持、可能なら永続的に維持 | |
| 大規模サイトでも一括で移転するのが効率的 | 小分割して影響を観測しながら拡大が安全 | |
| HTTPS 化は「サイト移転」ではない | サイト移転として扱う、公式手順に従う | |
| 移転中の順位低下はミスのサイン | 一時的な揺れは正常、数週間で安定 | |
| 新サイト公開と CMS 移行と URL 変更を同時にやれば工期短縮 | 原因切り分けが不能になる、1 度に 1 つだけ変える | |
| Search Console アドレス変更ツールはあらゆる移転で使える | ドメイン変更のみ使える、HTTPS 化や URL パス変更には使えない |
実務での適用
サイト移転の標準フロー(中規模サイト)
Phase 1: 準備(1-2 週間)
- URL マッピング表を作成(Excel / Google Sheets / DB)
- 新サイトを別環境で構築、コンテンツ全移行
- SSL 証明書取得・設定
- 新サイトで noindex を入れて事前テスト
- 新サイトの robots.txt / canonical / hreflang を設定
Phase 2: 移転前チェック(1 週間)
- URL マッピングが完全か確認(漏れた URL は 404 になる)
- 内部リンクをすべて新 URL に張り直し
- サイトマップを新 URL で生成
- Search Console に新サイトを verify
Phase 3: 移転実行(移転日)
- 新サイトの noindex を解除
- 旧 URL → 新 URL の 301 リダイレクトを ON
- 新サイトのサイトマップを Search Console に送信
- ドメイン変更の場合: アドレス変更ツールを実行
Phase 4: 監視(数週間〜数ヶ月)
- Search Console「ページ」で旧 URL のクロール / インデックス状況
- 新サイトの順位 / クリック数を Performance レポートで監視
- 「クロール エラー」が増えていないか確認
- 順位低下が続く場合は URL マッピングの漏れを再確認
HTTPS 化の特別注意
リダイレクトの設定:
http://example.com/* → https://example.com/* (301)
http://www.example.com/* → https://example.com/* (301、www → 非www 統一なら)
canonical: 全ページで HTTPS URL を指定
サイトマップ: HTTPS URL で生成
hreflang: HTTPS URL で記述
HSTS: 設定推奨
大規模サイトの分割移転
Phase A: ブログセクションのみ移転 → 1-2 週間観測
Phase B: 商品ページの一部カテゴリ移転 → 1 ヶ月観測
Phase C: 残りすべて移転
各フェーズで影響を確認しながら拡大することで、問題発見・対処を早期化。
トラブル別の対処
| 症状 | 確認すべきこと |
|---|---|
| 移転後 1 ヶ月経っても旧 URL が検索結果に残る | リダイレクトが正しく 301 か、リダイレクトチェーンになっていないか |
| 新サイトの順位がなかなか上がらない | URL マッピングの漏れ、内部リンクが新 URL を指しているか |
| Search Console「リダイレクト エラー」が増えた | リダイレクトループ、5 ホップ超え、リダイレクト先が 404 / 5xx |
| ドメイン変更後にアドレス変更ツールが使えない | 両ドメインを Search Console で verify しているか確認 |
| 移転後にコアアップデートが来て順位が大きく動いた | 移転とコアアップデートの影響を分離、Search Status Dashboard 確認 |
公式ソース
自己テスト
Q1. 301 リダイレクトで PageRank の損失はあるか?
ない。Google 公式が「301 や他の永続リダイレクトで PageRank 損失は起きない」と明言
Q2. ドメイン変更後、Google が新 URL に完全切替するまでどれくらいかかるか?
中規模サイト(数千〜数万ページ)で数週間〜2 ヶ月。 大規模サイトでは数ヶ月。URL ごとに段階的に進む
Q3. 旧サイトのリダイレクトはいつまで維持すべきか?
最低 1 年。可能なら永続的に維持するのがベスト。 被リンクの源が古い URL を残し続けるため、早期に外すと評価がリセットされる
Q4. HTTPS 化は「サイト移転」として扱うか?
扱う。Google 公式手順(URL 変更を伴うサイト移転)に従って 301 リダイレクト・URL マッピング・Search Console 確認を行う
Q5. Search Console「アドレス変更ツール」が使えるケースは?
ドメイン変更のみ。HTTP → HTTPS や URL パス変更、サブドメイン配下の URL 変更には使えない
Q6. 大規模サイトの移転は一括 vs 分割、どちらが推奨か?
分割推奨。小さく分けて影響を観測しながら拡大することで、問題発見・対処を早期化できる
Q7. ドメイン変更 + CMS 変更 + URL 構造変更を同時に行うべきか?
NG。1 度に 1 つだけ変える。同時にやると順位変動の原因を切り分けられず、トラブル時の対処が困難になる
Q8. 移転中に順位が揺れたら旧 URL に戻すべきか?
戻さない。一時的な揺れは正常、数週間で安定する。 旧に戻すと評価が二重に動いて回復が遠のく
これらの内容を採点付きで挑戦したい場合は、本ドメインのプロ試験で 5 問形式で確認できる。